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自己有用感とは?自己肯定感との違いや落とし穴、家庭でのおすすめの関わり方を紹介!

みなさんは、「自己有用感」って知っていますか?
最近、自己肯定感や自己効力感などと同様に注目されている大事な力ですが、

「自己有用感っていまいち何なのかよく分からない・・・」
「自己有用感を育てるためには、家庭でどんなことをしたらいいんだろう?」

そんな方も多いのではないでしょうか?

この記事では、自己有用感について解説するだけでなく、自己有用感の落とし穴や、家庭で簡単にできる自己有用案を育てる関わり方を紹介します。

この記事で分かること

「自己有用感」とは、“自分って誰かの役に立っているんだな”と感じられること
・「役に立てる自分だけに価値がある」 とならないように、自己有用感だけでなく自己肯定感も育てることが大切
「見てもらえている」「役に立てている」「認められている」を積み重ねて、自己有用感を育てよう!

目次

自己有用感とは?

自己有用感ってどんなもの?

「自己有用感」とは、“自分って誰かの役に立っているんだな”と感じられることです。
たとえば、「手伝ってくれて助かったよ」「あなたがいると安心するよ」と言ってもらえたときに、ふわっと湧く、あの感覚です。

教育の世界では、

存在感:誰かに見てもらえている
貢献:誰かの役に立てている
承認:誰かに認めてもらえている

この3つが自己有用感を形づくる大事な要素と言われています。

どうして自己有用感は大事なの?

自分が誰かの役に立てていると感じられると、心がとても安定します。

「私は大切にされている」
「この場所にいていいんだ」

と思えることで、前向きに挑戦したり、人との関わりを楽しんだりできるようになります。
逆に、それが感じられないと、

「がんばっても意味ないのかな…」
「自分なんていてもいなくても変わらないんだ…」

と無気力になったり、不安な気持ちに支配されたりすることも。。。
特に子どもは、「自分はこの家族の一員として大切なんだ」と感じられると、安心して色々な力が伸びていきます。

ともしくん

自己有用感って心の土台のような存在なんだね!

自己有用感の落とし穴

自己有用感は、本来「自分は誰かや社会の役に立てる」という前向きな感覚です。
でも、ここには“落とし穴”があります。

それは――
自己肯定感が弱いまま自己有用感だけが育ってしまうと、 「役に立てる自分だけに価値がある」 という条件付きの価値観になりやすい、ということです。

「役に立てる=良い子」になってしまう

土台である自己肯定感が十分に育っていないと、

「役に立てない私はダメ」
「成果を出せない私は価値がない」

と、自分の存在価値を“貢献度”で測ってしまいがちになります。

一見、思いやりがあってがんばり屋さんに見えますが、内側ではとても苦しくなります。
(「頼られないと不安」「成果を出さないと存在価値がない」など…大人でもよくありますよね。)

「本当は疲れていてもがんばり続けてしまう」

自己有用感だけが先に伸びると、

「期待に応えなきゃ」
「もっとがんばらないと嫌われてしまう」

という“義務感”にも追われやすくなります。
これは、子どもにも大人にもある“がんばりすぎ問題”の典型パターンです。

「あなたはそのままで価値がある」=自己肯定感をしっかり土台にすること

そこで大事なのが、土台となる自己肯定感(存在の価値)をしっかりと育てることです。
自己肯定感が土台にある上で、自己有用感が育ってくると、

「私は私で価値がある。そのうえで、役に立てたら嬉しい」
「失敗しても価値は変わらない。だから安心して挑戦できる」
「休むことも、自分を大切にする立派な行動」

と考えられるようになります。

つまり、
“無条件の価値(自己肯定感)”の上に “役に立てる喜び(自己有用感)”が乗ると、健康で折れにくい心になる
んです。

家庭でできる!自己有用感を育てる関わり方の紹介

自己有用感は、特別なワークなどをしなくても、家庭の中で子どもと関わりながら育てていける力です。
ここでは、お家で頑張らずにできる、簡単な自己有用感を育てる関わり方を紹介します!

どれも今日からすぐに始められるものばかりなので、できる範囲でトライしてみてください^^

食事準備で“ちょこっと依頼”をする

食卓は、自己有用感を育てやすい絶好の場です!
たとえば、こんな声かけができます。

「お箸を並べてくれたおかげで、準備がすごく早く進んだよ」
「みそ汁を運んでくれて助かった。あなたがしてくれたら安心だね」
「取り分け方、すごくきれいだね。みんなが食べやすくなるね」

「〇〇(=子どもがしてくれた行動)をしてくれたから、●●(=良い影響)だね」というように、“子どもの行動”と“良い影響”をセットで言葉にすることがポイントです。

みーちゃん

みーちゃん、お手伝い苦手だけど、「困ってるから、手伝ってもらえると助かる」ってママに頼りにされると、とっても嬉しいの!

お風呂で「今日あったこと」を一緒に思い出す

お風呂は、親子がリラックスして話せる最高の環境です!
湯船でゆったりしながら、

「今日の給食は何だった?」「好きなおかずがでて嬉しかったね」
「今日は園庭遊びで何やったの?」「ボール遊びは難しいよね、ママも苦手だな~」
「最近は学校でどんな歌を歌ってるの?」「その歌知らないなぁ、ママにも教えてよ~」

などとお話して、「今日あったこと」を一緒に思い出してみましょう。

    “あなたのことを知りたい”、“あなたのことを気にかけているよ”、と伝えることで、自分は見てもらえている(存在感)と感じ、自己有用感が育っていきます。

    子どもの頑張りを認めて褒める

    子どもが何かに取り組んだときは、結果よりも「過程」を丁寧に見ることが大切です。
    その中に、子どもなりの工夫や気持ちがたくさん詰まっています。

    たとえば、

    ・落書き帳に絵を描いた
    ・ブロック遊びで少し工夫した
    ・ちょっとだけ片づけを頑張った

      こんな小さなこと場面でも、見えたことをそのまま伝えてあげましょう。

      「ここ、工夫して作ったんだね」
      「難しかったのに、最後までやれたね」
      「ママ、ご飯作りながらだけど、頑張ってるのちゃんと見てたよ」

      褒めるのが難しく感じる場合は、あなた自身が感じた気持ちを素直に伝えるだけでも十分です。
      自分の頑張りを受け止めてもらえると、「認められている」という感覚が育ち、自己有用感へつながっていきます。

      ともしくん

      ぼくの頑張りを見てくれてるって思うと、「自分は大切な存在なんだ」って思えて嬉しくなるね!

      まとめ

      自己有用感は、子どもが「自分は誰かの役に立てている」と感じられる、大切な心のエネルギーです。
      ただし、役に立つことばかりが価値になってしまうと、がんばりすぎたり、失敗を怖がったりする“落とし穴”にもつながります。

      だからこそ、まずは「あなたはそのままで大切」という自己肯定感をしっかり育てたうえで、日常の中で小さな“貢献の喜び”を感じられる関わりを積み重ねていくことが大切です。

      • 食事の準備でちょこっと手伝ってもらう
      • お風呂でゆっくり話を聞く
      • 頑張った過程をていねいに言葉で受け止める――

      どれも特別なことはしなくても、今日から始められるものばかりです。

      子どもは「見てもらえている」「役に立てている」「認められている」と感じるたびに、心が少しずつ前向きに育っていきます。
      その積み重ねが、自己有用感を育て、折れにくくあたたかい心の土台になっていきます。

      最後までお読みいただきありがとうございました^^

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